電験三種という資格について

1.電験三種という資格について知っておこう

電験三種とは、正式名称「第三種電気主任技術者試験」の略です。上位資格には、第二種電気主任技術者試験、第一種電気主任技術者試験があります。「3種」と書いたり「三種」と書いたりしますが、どちらも同じ資格です。
電気主任技術者という資格は、発電所や変電所の電力会社の施設や、工場や商業ビルなどの大きな電力を必要とする企業の電気施設の工事・維持・運用に関する保安監督をするために必要です。そのなかでも、電圧5万ボルト未満の電気工作物は「電験三種」の資格で対応が可能となっています。
施設の規模によって、第三種~第一種の振り分けがされているということです。施設の数が多いので「電圧5万ボルト未満」の維持・運用に関する保安監督の需要が高まっています。よって、「電験三種」の資格取得者が求められる事が多くなっています。

大きな電気設備の運用や維持などの管理は、電気主任技術者の資格取得者のみがおこなえる特別な資格ということですね。

国家試験としての電験三種

電験三種という国家試験の基本的な情報としては・・・

このようになっています。

 

難関資格と言われている社労士、不動産鑑定士、1級建築士、公認会計士などと同程度の合格率になっています。合格率が10%を切る国家資格の学習を経験された方ならイメージがつくと思います。しかし、経験のない方からするとイメージが難しいと思います。個人差はあるものの、一般的に「合格のためには1000時間」の学習が必要・・・といわれる資格です。

毎日2時間学習すると、1年で730時間。1000時間の学習には、だいたい1年5ヵ月くらいかかるということです。

しかし、これは目安であって「1000時間学習をしたら必ず合格できる!」というものではありません。学生時代に電気のことを学習したり、数学が得意だったり、普段の仕事で電気に関わっていたりするのであれば、学習時間は短くなるでしょう。しかし、そうではない方にとってみると「スタートライン」が違うために、もっと学習時間が必要となるかもしれません。

 

「電験三種」という試験の特徴

資格試験には色々な出題傾向があります。比較的短時間の学習で取れる資格には・・・

「過去問」を繰り返せば似たような問題がでるので合格できる!
解答丸暗記でオッケー!

という資格試験があります。

電験三種はそのような試験問題が出題される事はほとんどありません。1問でも出題されたら「すごくラッキー!!」と言えるくらい過去問とほとんど同じ問題が出ない試験です。

「じゃぁ、過去問はやらなくてもいいのか?」

いいえ、きちんと過去問をこなしましょう。問題として「同じ問題」は出題されませんが、「問われる知識」は同じです。

問われる知識や公式は同じでも、問い方が違う問題が出題されます。

 

よく言われる言葉として「応用力」が問われる問題が出題されるのです。過去問を解くことで、問題を解く流れや必要な知識を確認する事ができます。この問題を解くということが応用力を身に付けるために必要な学習と言われています。

 

電験三種の試験は・・・

理論 90分 18問
機械 90分 18問
電力 90分 17問
法規 65分 13問

この4科目から構成されています。

ひとつの試験が4つの分野に分かれているということです。それぞれの科目で合格点を取らなければなりません。4つの試験を受けて、全部合格したらオッケー!というようなイメージでも良いでしょう。
得意な分野で得点をして、不得意な分野は程ほどに…というわけにはいかないのが電験の特徴です。ただし、電験には「科目合格留保制度」があります。

ようは科目合格をした年を合わせて「3年以内に4科目を合格」すれば良いということです。

こんな感じに3年間で4科目に合格すれば「電験三種取得!」となります。どの科目からでもOK、1年に1科目でも2科目でも3科目でもOK。受験する科目も、受験者の目標に合わせて自由に選ぶことができます。

合格までにどのような戦略を立てていくか・・・まずは、「科目合格留保制度」を意識しながら計画を立てていくと良いでしょう!

ちなみに、科目合格をしているのに試験を受けてしまうとどうなるのか?
合格すれば問題はありません。しかし、不合格になってしまうと、これまで留保していた科目合格がなくなってしまいます!こんなことをする方はいらっしゃらないかと思いますが・・・間違って合格している科目を受験しないように気を付けてください!

 

電験三種へのステップアップ

第三種電気主任技術者試験(電験三種)は、第二種電気工事士、第一種電気工事士の学習を経てから挑戦する方が多いようです。

ここで出てきた「電気工事士」という資格と「電気主任技術者」という資格の違いは何でしょうか?
ざっくり区別すると・・・

電気工事士:一般家庭で電気を使うために工事をする為の資格。大きな施設の中で電気を使えるようにするために工事をする資格。

電気主任技術者:大きな商業ビル、建物、工場、発電所などの電気を作る場所、これらたくさん電気を使う施設での電気に関する工事、管理を行う資格。

こんな感じです。使う電気の大きさ一般家庭なのか、工場や商業ビルのような施設なのかによって必要な資格が変わります。
より身近な事と言えば、一般家庭ですね。また、少ない電気を使うことと、たくさんの電気を使うことを考えたら、少ない電気の方が必要な知識は簡単そうですよね。
そんなわけで、まずは少ない電気を使うことから学び、その次によりたくさんの電気を使うことを学んでいくような流れが自然です。

よって「電験三種」の一般的な参考書や学習教材は「ある程度の知識がある(=少ない電気を使うことの知識がある)」前程で作成されている事が多いです。だから、電気のことをはじめて学習する方は「電験三種のテキストを読んでも全く分からない!」と、思ってしまうようです。もし、まったく電気の知識がない、学習の経験がない、学生の頃数学が苦手だった、という方は、「急がば回れ」というコトワザに倣い、電気工事士の学習から始めてみるのも良いでしょう。

 

 

では、電験三種に合格するためにはどんな戦略をたてると良いのか?